「あ」
でた。
エドワードさんの”あ”。
思い立ったら止まらない人だから、何処だろうと何時だろうと飛び出して
帰ってくるのは翌日遅くになってから。
でもわかってる?
明日の予定はあなたが言い出したんですよ?
*************************** オムライスノキモチ ***************************
エドワードさんの”ただいま”に
我ながら上手な「お帰りなさい」。
うん とっても不機嫌が良くて出る。
少しは罪悪感感じてる?
ベッドの上で一人 大きな赤い包みをほどいてお弁当。
ポットにお茶だって 準備万端。
視線を合わせない僕を見て 1テンポおいて
「あ そっか」
”そっか”?!
あ そっかは無いでしょ?!
だって あなたが言い出したんですよ?!
先週、欲しがってる資料が隣町の図書館にあるって言ったら
じゃあ お弁当作ってくれ って!
楽しみだな って!
子供みたいな顔で笑って言うから 僕だって楽しみにしちゃうじゃない!
それを 昼過ぎになって帰ってきて ”そっか” は ないでしょう?
そりゃあ あなたのことだから 半分 こうなるんじゃないかって気はしてたけど・・・・
「・・・せっかく弁当なんだから、せめて外で一緒に食わないか?」
一応罪悪感は ちょっとは感じてるらしいけど
今日の僕は 大人げないですよ。だって すごく楽しみにしてたんですから。
たまにはいいでしょ?むくれるくらい。
「いいです。今日はベッドから動かないって もお 決めたんです。」
あ 困ってる 困ってる。ちょっと楽しいv
「お うまい。朝からこんなの作ったのか?」
とられた。
イジワルに おあずけ しようと思ったのに。
まあいいや どうせ2人分のお弁当なんて食べきれないし。
さらにいじわる言っちゃいますよ。
「昨日の晩から煮込んでたんです。」
うわあ!いじわるっ
さりげなく アピール!!
でも本当なんですよ?
いろいろ考えて お肉煮込んだり
手間かけて作ったポテトサラダにデザートに
お茶だってこだわったんだから・・・!
そんなこと考えてたら泣けてきた。
いけない。これはいけない!
そこまでみせちゃったらもお大人じゃないぞ!!
毛布の中へ緊急避難!!
「どうぞ 好きな所で食べて下さい。ごちそうさま。」
そんな ペットを呼ぶようにかわいい声で呼んでもムダですよ。
だめですって めくっちゃ!
えい! 端をつかんでぐるっと!どうだ覗けまい!
「・・・全部食っちまうぞー・・・」
ベッド脇に立ったまま食べてる。
テーブルに持っていって座って食べればいいのに・・・。
あ お茶おいしい?やっぱり?
いつものよりちょっと高いけど、良いものは香りがちがうよね!
あれ?
ねぇ 今笑いましたよね?
何?!
何がおかしいの?
おもしろい物なんて入れてませんよ?!
何 何 なに?!き 気になる〜〜
ええい 聞いちゃえ
「・・・僕 怒ってるのに 何 笑ってるんですか・・・?」
あ!ますます笑ってる!
おかしいのは 僕ですか?
子供っぽい僕ですか?
・・・・反論できません。でもやめません。
「いや・・・その毛布・・・何か思い出さねぇか?」
毛布?僕じゃなくて 毛布?
お気に入りの やわらかい ベビーカラーの黄色の毛布。
これが・・・?
「お前が入って 丸まってるその状態に、これ。」
コトリとお弁当をベッド脇のテーブルにどける気配。
そっと目の辺りの毛布を引いて、丸まったままのぞいて見る。
エドワードさんの視線の先。
見えるのは毛布にくるまれた僕の足と、その上にはお弁当を包んでいた・・・
!!
何を言いたいか 気づいた僕の表情を見て
エドワードさんがさらに笑ってる!!
「俺 オムライス スキなんだよなー」
そう!まさしく オムライス!
あのご飯の入った黄色い毛布の楕円に、赤い包みのケチャップがかかっている!!
うわあぁ!ひどいです エドワードさん!!
この状況でそんなこと言われても 笑いも怒りも出来ないじゃないですか!!
「なんか 具が えらいヘルシーな感じだけどな」
誰がヘルシーですか!気にしてるのにっ!
だから 覗いちゃだめですって!!
あ エドワードさんの金色の瞳。すごーい 。綺麗だなぁ・・・
って エドワードさん!?エドワードさん!!!顔が真近くに・・・・!!
ちょ!!ちょっ!!!
「何だ 今日はベッドから動かないんじゃあ なかったのか?」
ダメですって!エドワードさん そこ押さえたら!!
むぎゅっ
・・・・・自ら巻きつけた毛布に拘束される始末。
そんな勝ち誇った顔で笑って!!
ああ もお!ずるいったら!!なんてかわいい人!!
・・・もう少しは オムライスの気持ちも考えてやって下さいよぉ・・・
***************************************************************************************
最後の行間に なんかセリフみたいなモノがあったのだが
まあ 何が起こってるかは 個人差があるのでご自由にということで(笑)
別に受けなイメージなわけじゃあないんだが、でもなんかコレ
完全に食用ハイデリヒ・・・・−−;
初文字の感想を東條晶さんにいただいて、
自分がオムライス って 書いたことをきれいさっぱり忘れていた私は
ハイデリヒ=オムライス とか考えてしまい、
考えたら書きたくなって懲りずに また文字です。
いやー・・・いいね 文字。
表現力とかボキャブラリーとか知識の無さは棚に上げておくとして、
絵とはまた違った楽しさや ”ちょこっと書きたい”ができるん。
ところで今更だが この時代のドイツってお米一般市民食べたかね・・・(−д−;)〜
わしのドイツ人のイメージって=ポテト&キャベツの酢漬け
偏見?
***************************************************************************************
いづみ様から頂いて参りました、今度こそオムライスハイデたんです!
喰われてしまって下さいよ……!!!(アンタ)
オムライスって確か日本のものだった気がします…
でもハイデにはよく似合うのは何故だろうと言う事で。
あの世界にはオムライス有り!決定!!