この話は完全に捏造系です。
兄貴(22)はリバの助教授さんです。
弟(17)は総攻サドのご主人様です。
同居人(21)はカワイ子ちゃんの工学研究者です。
住んでいるのは日本で、時代は思い切り現代です。
よその捏造とちょっとと言うか相当違うのは管理人がアルエドでエドリヒでアルリヒだってことです!(いっそ爽やかに/ヲイ)
それに耐えられる人だけ読みましょう、マジでヤバいっていうか相当内容は阿呆です(笑)









奥様?はハイデリヒ
(タイトルこれかい!)






「たでーまー…ってなんじゃお前それは」
 帰って来てリビングに姿を見せたエドワードは、ソファでものの見事に体育座りをしたでかい達磨…もとい弟の姿を認めて眉を上げた。
 何って弟くんってば、その手足をしっかりかっきり頑丈に縛り上げているのだから。
 結び目が見えない所を見るとどうやら錬金術で縛り上げたと見える。
 一体いつからコイツは路線を変えたのだとか思っているとそれを察したか膝に伏せていた顔をあげたアルフォンスが目の下に恐ろしい程の隈を作って兄を見上げた。
「おかえりにーさん、ボクは今生き地獄という名の試練と戦い続けてはや3時間だよ」
「あ?何言ってんだお前」
「台所行ってこいよ、全部判る」
 そう言ってまた顔を伏せてしまった弟を訝し気に見ながらエドワードはジャケットと鞄を置くと言われた通りに台所のドアを開け…
「っっっが、ぐげ、ど、がはっ、じゃっっっ、じゃにゃぐ、かは」
 ……ると同時に意味不明の言葉をこれでもかと吐き出す。
 その姿をさほど驚きもせず、台所で鼻歌まじりに夕食の支度をしていた同居人は振り向きざまに微笑んだ。
「あ、お帰りなさいエドワードさん」
「さんはいらんとあれほどゆーとるだろうが!!!じゃ無くてなんじゃこりゃ―――――!!!!!!」
「え?だって今日もの凄く暑かったから」
「だからといって上半身裸にジーパン一丁でエプロンは無いだろうか!お前オレとかアルの事本当に理解してんのかハイデリヒ!!!」
 エドワードが怒った様な声で叫ぶのも当たり前。
 同居人のアルフォンスハイデリヒ(ややこしいのでハイデリヒと呼ばれている)は、何を思ったのかこの狼の巣の中で上半身裸の上に結構タイトなジーンズを履いて、後はエプロンだけという何とも美味しそうな格好をしていたのだから。
 だがそんなエドワードの態度なんて何処吹く風とハイデリヒは首を傾げてえへ、と笑う。
「えーと、君はこの家の家主で、アル君はボク等のご主人様?」
「……正解だ……くそうそんな可愛い顔で首傾げやがって、今すぐ後ろから行ってお前を喰っていいか、前菜からナイトキャップまでがばーっと一気に」
 じりじりと距離を詰めるエドワードの様子に、ハイデリヒは少し眉を寄せると持っていた菜箸を握りしめて見つめて来る。
「夕ご飯、食べてくれないんですか……?」
 うるうると瞳に光を浮かべて見て来られたら、そんな無体は出来ないではないか!
「うぅっ……!!」
 思わず後ずさると、その背を受け止める様にアルフォンスが兄の肩を掴んだ。
 どうやらあの拘束は己で解いたようだ。
「にーさん、諦めろ……ボクもそれやられたんだ……」
「あ、あうー……」
「じゃあ、すぐご飯にしましょうね!今日は唐揚げ揚げたんですよー!」
 思い切り無邪気に笑ってきびすを返すハイデリヒに、二人はがっくりと肩を落とすと共に今夜の事をこそこそと相談するのだった。




『奥様?はハイデリヒ』 2005.9.12


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